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Hitachi

エレベーター、エスカレーター

2006年3月1日



   このたび、日立製作所と日立ビルシステムは、大規模地震発生時のエレベーターの停止やかご内閉じ込めなどの被害に対して、「停止台数の低減」「迅速な状況把握」「復旧体制の強化」を図るため、「広域災害時エレベーター復旧支援システム」の稼動開始や「エレベーター自動診断復旧システム」の開発など、下表のような様々な対応を進めています。
05年7月に発生した千葉県北西部地震では、エレベーターの緊急停止やかご内閉じ込めが同時多発的に発生し、管制センターや各営業所での電話受信対応が追いつかず、状況把握が遅れることにつながりました。また、メンテナンスエンジニアへの出動指示も、電話回線の輻輳規制の影響で滞り、初動態勢の確保に混乱をきたしました。結果として、全台数の復旧までに20時間*を要しました。
今回の対策・開発等により、千葉県北西部地震と同規模の被害の場合、全台数復旧までの時間を6時間程度に短縮することを目標としています。

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お客様の都合により建物内に入れなかった物件を除く。
表1 千葉県北西部地震で浮き彫りになった課題と対策
課題 対応策 具体策
停止台数の低減 閉じ込め台数低減 地震管制運転後のリスタート機能追加
感知器動作台数低減 地震感知器のGal値UP
迅速な状況把握 管制センターの電話対応力強化 電話対応人員増/回線増設
広域災害時エレベーター復旧支援システム 管制センターからの地震感知器動作状況把握
パケット通信によるエンジニアへの連絡(携帯電話型メンテナンスツール)
復旧体制強化 復旧支援体制強化 日立グループ全体の支援体制構築
復旧時間短縮 地震管制運転後の支援体制構築
地震時エレベーター自動診断・復旧システム

「広域災害時エレベーター復旧支援システム」稼動開始

大規模地震発生時などのエレベーター被害状況を、遠隔のモニタリングにより迅速かつ正確に把握し、電話回線の輻輳規制を回避して出動指示や復旧報告が行える「広域災害時エレベーター復旧支援システム」を開発し、 1月16日から本格運用を開始しました。このシステムは、被害状況を把握するためのモニタリングシステムと携帯電話のパケット通信機能を活用し、出動指示や復旧報告が行える連絡システムを組み合わせたものです。
モニタリングシステムは、遠隔監視診断システム「ヘリオス」に地震計の動作を自動通報する機能を追加、早期にエレベーターの被災地域を特定し、各エレベーターの地震計動作状況を迅速に把握できるものです。
また、連絡システムは、メンテナンスエンジニアに配備している携帯電話型メンテナンスツールを活用し、輻輳規制の対象となりにくいパケット通信で、地震時の本人安否確認や出動指示、復旧報告などを行えるようにし、効率的で迅速な復旧が可能となりました。

復旧支援システム

「地震時エレベーター自動診断・復旧システム」の開発

一定の強さ(震度5弱程度:地震加速度150~200Gal*)の地震発生時に、エレベーターのかごを「地震時管制運転システム」により最寄り階に停止し乗客を避難させた後、一定時間経過後エレベーターが自動で診断運転を行い、異常がなければ自動で仮復旧させる 「地震時エレベーター自動診断・復旧システム」を開発しました。10月以降新設される標準型エレベーターを対象としてサービス開始する予定です。

システムの特長

  • 震度5弱程度の地震時にかご・昇降路内を自動診断することで、地震後の復旧時間を短縮
  • 診断運転速度を変化させることで、自動診断時間を短縮(建物高さ60mで復旧まで約30分)
  • 新・自動アナウンスによる適確な乗客誘導
  • ボタン操作の有無、乗客重さ検知などによる乗客無し確認
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1998年版「昇降機耐震設計・施工方針」による

自動診断・復旧システムフロー

業界初の携帯電話を活用した 次世代昇降機メンテナンスシステムを導入。

昇降機メンテナンス用アプリケーションを搭載した携帯電話と、赤外線通信アダプター、携帯型カラープリンターを全エンジニアに配備しました。
これにより、昇降機の運転制御や稼動データの採取、メンテナンスレポートの出力を可能とするとともに、 強固なセキュリティシステムによる、現地のメンテナンスエンジニアとデータセンター間の高速通信機能により、サービスの一層の品質向上を図っています。

↑メンテナンスレポート