デジタル経営基盤
グローバル共通のERP基盤※1やCRM基盤※2を整備し、日立グループ全体のビジネスデータを集約することで、データカバレッジ拡大と迅速な情報提供を両立させ、タイムリーかつ緻密な経営判断を可能にするデータドリブン経営を実現します。
グローバル共通ERP基盤
基幹業務プロセスを標準化し、グローバル共通ERP基盤を導入することにより、IT資産の軽量化、ITコスト低減と柔軟性の高度な両立、情報集約による迅速な意思決定を実現します。
共通ERP基盤構築の効果
2027年度までの累計効果
共通ERP基盤への統合・集約
日立グループ各社が個別に導入・運用を行ってきた現行のERPシステムは、2027年に保守期限を迎えます。これを機に、グループ内のERPシステムを共通ERP基盤に統合・集約することによって、事業競争領域への人財・資産のリソースシフト、事業再編などへのより迅速な対応を実現します。
共通ERP基盤は、Core領域※3とCommon領域※4の比率を高めつつ、事業競争力を下支えするDistinct領域※5を適切な配分で併せ持ちます。また、事業モデルごとに必要最小限のERPインスタンスを構築し、「Fit to Standard」手法による効率的な移行・導入を行います。
IT資産の軽量化とITコスト低減、経営迅速化
日立グループ各社が独自開発・運用するレガシーシステムの機能を共通ERP基盤にて実装することによって、IT資産の軽量化が加速します。また、開発規模を最小限にすることで、事業競争力維持とITコスト低減の両立を実現します。
共通ERP基盤は、日立グループの経営データを一元管理し、他の共通ITプラットフォームと有機的に連携することで、データドリブン経営および地域自律分散経営に貢献します。また、先端テクノロジーや先進的なクラウドサービスやソリューションを積極活用することによって、ビジネス環境の変化や持続可能な社会の実現に、柔軟かつ迅速に貢献していきます。
パイロット導入の推進と展開状況
導入済みの会社については安定稼働を継続しており、2025年度、グローバル・システム&サービスモデルの後続会社、中量産および受注設計生産モデルの1stパイロット会社を正式稼働します。
また、全ERPインスタンスの運用・保守を一元的かつ均質にスケーラブルに担うAMO※6に集約することでコスト逓減を図っています。
本導入を通じて得た知見を後続プロジェクトにて最大限に生かし、グループ連結経営に資するためのDX・AI※7活用とリスクマネジメントへの貢献に向けたデジタル経営基盤構築をめざします。

※1 ERP: Enterprise Resource Planning
※2 CRM: Customer Relationship Management
※3 Core領域: 全事業体共通利用
※4 Common領域: 事業モデル単位での共通利用
※5 Distinct領域: BU/グループ会社での単独利用
※6 AMO: Application Management Outsourcing
※7 AI: Artificial Intelligence(人工知能)