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Hitachi Global

ガバナンス、リソース

日立グループ全体における情報セキュリティ、ITコンプライアンスと事業継続性を確保するため、IT統制の強化に取り組んでいます。

また、ITリソースの再配置、人財育成、多様な人財の確保などを加速し、IT人財のグローバル化を進めています。

グローバルにおける地域ビジネス戦略との連携

グローバルエリア5拠点のIT部門は、各拠点の地域特性やビジネス戦略に適したさまざまな施策を通して、当該地域における事業運営の円滑化・効率化に貢献しています。

日立アメリカ


Bala Krishnapillai

日立アメリカ ITグループは、One Hitachiのビジョンのもと、IT、OT、デジタルトランスフォーメーションの能力を統合し、プライベートAI※1クラウドインフラ、エンタープライズAIデジタルプラットフォーム、インサイトサービスを構築することで地域事業の成長とイノベーションを推進することに注力しています。

 

2024年には、アメリカ全体の共通ITサービスとしてエンタープライズAIアプリケーションやHRチャットボットを立ち上げ、AI/DXサービスを拡大し、運用効率を20%向上させました。日立アメリカ ITグループは、インテリジェントプロセスオートメーションとローコードプラットフォームを活用して、サービスチケットを30%削減し、平均解決時間を18%改善しました。また、統合されたSecOps※2と脆(ぜい)弱性管理を通じてサイバーセキュリティ体制とリスク管理を強化し、2023年度からのCO₂排出量を48%削減しました。

 

日立コーポレートIT部門のITデジタル統括本部との協力により、日立アメリカ ITグループはグローバル営業およびマーケティングビジネスのITコストを削減するため、全社CRM※3施策を展開しました。私たちはアメリカのチーフグロースオフィス、戦略的社会イノベーションビジネスユニット、地域のビジネスユニットと協力して新しいビジネスの創出や将来の革新的技術にも取り組んでいます。

日立ヨーロッパ


Jeremy Tjebbes

ヨーロッパでは、共通ITサービスの導入に関する強い成長トレンドが続いており、私たちの地域における価値の向上とITコストの削減を支えています。私たちの成長は、グローバルデジタルプラットフォームとヨーロッパ地域向けパブリッククラウドサービスの採用の増加によって促進されています。

 

グローバルデジタルプラットフォーム展開とサポートのグローバルリーダーシップを持つ地域として、私たちは体制と活動範囲をグローバルに拡大しています。私たちがグローバルデジタルプラットフォームをリードする一方で、他の地域が自らのグローバルリーダーシップの役割を果たすことを支援し、ITのグローバル化を推進しています。

 

Microsoft Azureを基盤とした私たちのヨーロッパ地域向けパブリッククラウドサービスは、DevOps※4を通じたクラウド導入の貴重な加速剤であることが証明されています。このパブリッククラウドサービスは、地域の規制に準拠し、私たちのグローバルなセキュリティ基準を満たしています。

 

これらの分野でのサービス拡大に加えて、私たちはサプライヤーとの強固なパートナーシップを活用し、ヨーロッパで事業を展開するすべての日立グループ会社を支援しています。

日立中国


Bao Long

中国では、3つのデジタル法令や地域特有のIT環境とビジネスプロセス基準に準拠し、 さまざまな日立のビジネス要件をITとして効率的にサポートする必要があります。

 

3つのデジタル法令に関しては、繊細な個人データの処理や第三者データの取り扱いシナリオに対して、包括的な個人情報保護影響評価(PIA)を実施しました。日立の方針に基づいた中央集権的な調整アプローチを採用することで、中国の日立グループ会社をリードし、データ保護能力を向上させ、全日立における効率の最適化を通じて運用リスクを低減しています。

 

もう一つの重要な成果は、生成AI活用の進展です。本社のグローバル戦略と方針に基づき、中国のグループ会社と協力して、地域要件に準拠した生成AI管理プラットフォームを展開しました。厳格なコンプライアンス管理の下で統一されたAI対応ツールキットを提供することで、従業員が日常業務を効率化できるよう支援しました。

 

新IT3ヵ年計画に向けては、グループ会社との協力を深め、各ビジネスの効率向上のために生成AIの応用を拡大し、AI技術とビジネスプロセスの包括的な統合を推進していきます。

日立アジア


Anang Zainuddin

日立のGlobal Unified IT Platformは、2024年8月にユーザーセット機能を追加し、全面稼働しました。日立アジア ITグループは、このプラットフォームの推進と展開をリードし、日本およびAPAC地域の日立グループのビジネスに影響を与えることなく、シームレスな切り替えを成功させました。初めてグローバル展開の責任を担った日立アジアITグループは、他地域の支援を受けてOne Hitachiをめざす協力体制を築きました。

 

地域レベルでは、日立アジア ITグループは情報セキュリティリスク統括部門のAPAC支社の設立を支援し、リーダーがアドバイザリーチームに参加しました。目標は、従業員がセキュリティの重要性を理解することです。さらに、DX/AIに関する知識とサービスの拡充を進め、小規模なシステムを導入してAIの活用を段階的に学び、日立グループ全体への統合を円滑にしています。

日立インド


Prashant Ranjan

日立インドは、90年以上にわたり成長を続けるパートナーシップを背景に、インド市場での事業展開を大きく拡大しており、現在では多様な分野にわたる28社以上のグループ会社が存在しています。日立インドのITチームは、組織の成長に不可欠で重要な役割を果たしており、グローバルスタンダードのITサービスと、各日立グループ会社のビジネス特性やニーズに応じたローカルITソリューションを提供しています。ITチームは、全従業員を対象にセキュリティセッションを実施し、現在のセキュリティ意識レベルを効果的に評価するための成熟度評価を行い、構造的な改善計画を提案しています。

 

インド政府は、デジタル個人データ保護法案を導入しました。この積極的な取り組みの一環として、各社のデータ保護管理活動を支援するための知識共有をすでに開始しています。日立インドは、日立グループ会社に対してコスト効率が良い24時間365日のIT運用を提供する「グローバルオペレーションセンター」を開発中です。「真のOne Hitachi」を実現するために、インソースパートナーの能力を活用しています。

 

これらの取り組みとサポートが、業務効率の向上につながり、日立グループのビジネスに間接的に貢献し、安全なITプラットフォームの構築に役立つことを期待しています。

※1 AI: Artificial Intelligence(人工知能)

※2 SecOps: Security Operation

※3 CRM: Customer Relationship Management

※4 DevOps: Development Operations

 

Microsoft Azure®は,Microsoft Corporation の商標または登録商標です。