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Hitachi Global

ガバナンス、リソース

日立グループ全体における情報セキュリティ、ITコンプライアンスと事業継続性を確保するため、IT統制の強化に取り組んでいます。

また、ITリソースの再配置、人財育成、多様な人財の確保などを加速し、IT人財のグローバル化を進めています。

グローバルにおける地域ビジネス戦略との連携

グローバルエリア5拠点のIT部門は、各拠点の地域特性やビジネス戦略に適したさまざまな施策を通して、当該地域における事業運営の円滑化・効率化に貢献しています。

日立アメリカ


Bala Krishnapillai

2025年、日立アメリカのIT部門は、ITを単なる支援機能から戦略的なビジネス価値創出エンジンへと転換することで、「真のOne Hitachi」の実現を推進しました。スケーラブルな共通サービスおよびエンタープライズプラットフォームを通じて、米州地域における事業成長の実現や業務効率の向上、サイバーセキュリティの強化、DX加速に貢献しました。
また、エンタープライズAIプラットフォーム/アプリケーションやHRチャットボット、プライベートAIクラウド基盤、インサイトサービスの立ち上げにより、AIやデジタル機能を拡充しました。これらの取り組みにより、従業員の生産性やビジネス対応力が高まり、業務効率が約20%向上しました。
さらに、エージェント型AI、データ/ワークフロー自動化、ローコードプラットフォーム、エンタープライズデータサービスの高度化を推進し、成果志向の高度な業務運営を実現しました。その結果、サービスチケットは30%削減され、平均解決時間は18%短縮されるなど、ITサービスはプロアクティブかつ予測型の提供へと進化しました。
サイバーセキュリティおよびリスクマネジメントについては、統合SecOps※1や脆(ぜい)弱性管理、AIを活用したモニタリング、ガバナンス強化を通じて引き続き最重要課題として取り組みました。また、サステナビリティの観点では、2023年度比でCO₂排出量を48%削減しました。
さらに、コーポレートIT部門との連携により、日立グループ共通CRM※2プラットフォームを展開し、コスト削減やデータ可視性の向上、日立グループ各社における顧客接点の強化を実現しました。今後も、AI、オートメーション、データプラットフォーム、グローバルサービスのさらなる拡張を通じて、事業成長や新規事業創出、「真のOne Hitachi」の実現に貢献します。

日立ヨーロッパ


Mark Checkley

2025年度は、EMEA地域のITシェアードサービスにおいて、引き続き堅調な成果を上げました。デジタル経営基盤の導入・拡大に加え、グローバルアプリケーションマネジメントサービスの展開・拡大およびインソーシングへの移行が順調に進みました。また、欧州におけるパブリッククラウドサービスの拡充も大きな成果を上げており、これらの取り組みにより、EMEA地域における価値創出の向上とコスト削減を実現しています。
2026年度は、グローバルアプリケーションマネジメントの運用およびサービス設計のさらなる統合・高度化を進めるとともに、新たな地域への展開を図る重要な年になると見込んでいます。また、欧州、アジア、アメリカにおいて、デジタル経営基盤のさらなる普及を推進していきます。パブリッククラウドサービスは引き続き、クラウド運用、サイバーセキュリティおよびコンプライアンスの基盤として重要な役割を担います。さらに、新設されたモダンワークプレイス※3チームのもと、AIの活用を通じて従業員の生産性向上を推進していきます。
加えて、欧州で事業を展開する日立グループ各社を支えるため、サプライヤとのグローバルベースでの商業条件の強化も推進していきます。

日立中国


Bao Long

米国と中国とのAI規制の差異に対応し、中国における日立の事業を支援するために、国内LLMを活用して中国の地域特性および業務に最適化されたAIGCプラットフォームを立ち上げました。本プラットフォームは、チャットボットや翻訳、ナレッジ検索、会議メモ作成、人事・財務アシスタント機能を提供し、7,700名以上のユーザーに利用され、年間13万回以上の利用実績を有しています。
現行の「ノードオーケストレーション※4」モデルは、単一用途のユースケースにおいて迅速な開発を可能とする一方で、汎用性に課題がありました。2026年度は、「ケイパビリティー・コンポーネント※5 」モデルへと移行し、RAG、Web検索、データ分析、システム連携機能を再利用可能な機能として標準化します。これにより、業務部門のユーザー自身がAIエージェントを迅速に組み立てられる環境を実現します。
また、日立のグローバル共通アーキテクチャーを基盤としたアジャイルなコンポーネントモデルにより、低コストかつ迅速な開発と、AIスキルの地域間での横展開を可能とします。これにより、中国特化型AIプラットフォームは単なる個別プロジェクト向けツールから、再利用性・拡張性を備えたAIプラットフォームへと進化し、中国における主要業務領域において、ビジネス主導のイノベーションを推進していきます。

日立アジア


Anang Zainuddin

2025年度において、日立アジアのIT・サイバーセキュリティチームは、地域全体におけるDXとセキュリティ強化を推進し、日立グループの経営計画「Inspire 2027」および社会イノベーション事業の実現に向けて、ビジネス価値とレジリエンスの向上に貢献するとともに、顕著な業務成果とオペレーショナルエクセレンスを実現し、今後の成長に向けた強固な基盤を構築しました。
デジタル経営基盤の強化やデータ活用の高度化により、データドリブンな意思決定の迅速化を実現するとともに、地域全体での業務および共通プラットフォームの統合を進めました。また、RPAによる自動化やAIの活用を加速し、日立グループ全体での利用拡大を通じて、生産性および業務プロセスの改善を実現しました。また、ゼロトラストの適用推進、規制対応力の強化、セキュリティ意識の向上を通じて、サイバーセキュリティとガバナンスの強化を図り、信頼性の高いデジタルビジネスとレジリエンスの確保に取り組みました。
人財および連携の強化も重要なテーマとして位置付け、新たなツール導入と重点的な研修投資により、継続的な学習とイノベーションを促進しました。従業員はデータ分析、クラウド、AIに関する先進的な技術とスキルを習得し、これらの活用を最大化しています。
さらに、日立グループ内の地域IT会議やAPACサイバーセキュリティ会議といったナレッジ共有イベントを通じて、地域横断での連携を強化しました。これにより、ビジネスニーズとベストプラクティスの整合を図るとともに、統一的かつ革新的なアプローチの醸成を推進しました。
今後も、日立のビジョンの実現と顧客への価値提供に向けて、安全かつ効率的なデジタルソリューションの展開を継続していきます。

日立インド


Prashant Ranjan

インドにおいて90年以上の歴史を有する日立インドは、同国とのパートナーシップを継続的に強化し、26社以上のグループ企業を通じて、多様かつ高成長分野における事業基盤を拡大してきました。
組織成長を支える重要な基盤として、日立インドのITチームは、グローバル水準に基づくITサービスの提供に加え、ビジネスニーズに即応するアジャイルなローカルソリューションを展開しています。また、定期的な啓発プログラムや成熟度評価を通じて、プロアクティブなセキュリティ文化を醸成し、組織全体におけるサイバーセキュリティ対応力の継続的な強化を実現しています。
インド政府はデジタル個人データ保護法を導入しており、これを踏まえた先行的な取り組みとして、日立グループ各社におけるデータ保護マネジメントを支援するためのナレッジ共有を開始しています。さらに、日立インドはグローバルITオペレーションを担う強固な機能を構築し、日立グループ各社に対して24時間365日体制でコスト効率の高いITサービスを提供しています。また、英語圏の各社を対象としたグローバルサービスデスクの運営も行っています。加えて、内製化パートナーのケイパビリティーを戦略的に活用することで、「真のOne Hitachi」実現に向けた統合と連携の強化を推進しています。
これらの取り組みを通じて、業務効率の向上や日立グループ全体の成長に貢献するとともに、強じんかつ安全なIT基盤の構築を実現します。

※1 SecOps: Security Operation

※2 CRM: Customer Relationship Management

※3 モダンワークプレイス: テクノロジーの進化と働き方改革により登場した新しい働き方や職場環境

※4 ノードオーケストレーション: 各リソースや各アクションをノードとして提供し、業務要件に応じてワークフローを構築することで、特定業務向けのAIソリューションを迅速に開発できるアーキテクチャー

※5 ケイパビリティー・コンポーネント: RAG(検索拡張生成)、Web検索、データ分析、システム連携などの機能を再利用可能な標準コンポーネントとして提供し、AIソリューションを迅速に開発・展開できるアーキテクチャー