2024年3月5日
デジタル技術を用いた仙台市下水道領域での共同研究成果を生かし、道路領域でのDXを加速
株式会社日立製作所(以下、日立)は、2月より行われている仙台市内の道路整備事業(以下、本事業)の調査において、レーダーやAI解析などのデジタル技術を用い、埋設物の位置や寸法などの情報を可視化・管理する「地中可視化サービス*1」(以下、本サービス)を仙台市青葉区道路課(以下、道路課)に提供しました。
日立は、2021年度から、仙台市下水道建設部とともに本サービスの導入効果を検証するための共同研究*2に取り組んできました。このたび、共同研究における仕様範囲内で確認された埋設物100%検知*3や、手戻りや計画遅延リスクが想定される設計・施工案件において、設計変更や追加対応などの業務を抑制することで最大48%程度の工数削減が見込めるなどの高い研究成果*4を得られたことから、その成果を仙台市青葉区内の道路整備事業に生かし、道路領域でのDXをめざします。本サービスの導入により、「地中の埋設物の情報が少なく試掘調査にも制約があるケースにおいて、現況把握が困難である」、「限られた人材での効率的な業務推進の必要がある」といった課題を解決します。
道路領域でのDX推進は、安全な歩道と段差の解消やアクセシビリティ向上など、市民の安全性や利便性の向上に寄与するものです。今後も日立は、市民一人ひとりの安心で安全な暮らしを支える市民サービスの向上にむけて推進していきます。
仙台市の道路事業においては、車両・歩行者の安全性確保のため、道路改良工事が進められています。今回、一部歩道の拡幅工事が必要となりましたが、現場は埋蔵文化財の包蔵地でもあり試掘をすることが難しく、また、移管された道路であったため、道路地中の図面情報が少なく現況把握が困難であることから、試掘に代わって工事設計段階で埋設物情報を把握する手段が必要でした。さらに、道路課においては限られた人材での効率的な業務推進といった課題や、複数の事業者により管が個別管理されているため、埋設物情報に関する円滑な情報共有が難しいといった業界特有の課題がありました。
2024年2月より、仙台市青葉区内の市道2路線にて、本サービスを用いた本事業が行われています。本サービスを用いることで、地中レーダー探査装置により得られた埋没物の位置情報および路面画像などのデータを日立のAI技術で解析し、埋設管の位置座標などの情報を高精度に3次元データ化します。これにより、道路改良工事において支障となりうる埋設管などの敷設位置や各管の位置関係を、試掘することなく把握した上で設計を行うことができ、設計精度の向上による施工段階での手戻り防止や管路損傷リスクの低減が見込めます。また、埋設管の敷設状況を一元的かつ3次元で表示・共有することで、他占用事業者*5や設計・施工事業者との事業内容の調整などの対応の効率化を図り、計画的な事業推進を実現します。
今回、2021年度から行われた日立と仙台市下水道建設部による共同研究で高い成果が得られ、本サービスの導入に至りました。
日立は、仙台市との取り組みで培ったノウハウより、インフラ事業者間でのデータ連携・共有を支援する仕組みなど、お客さまのニーズに応じたサービス機能の拡充や、他インフラ分野への横展開を進め、より広域な道路整備・管路整備事業の推進に貢献していきます。
また、多様なデジタル技術の活用による社会インフラ保守プラットフォームの提供により、事故抑制やメンテナンスコストの低減など平時の業務に加え、災害時復旧の迅速化に向けた貢献まで、人々の安全安心な暮らしに貢献していきます。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2022年度(2023年3月期)の連結売上収益は10兆8,811億円、2023年3月末時点で連結子会社は696社、全世界で約32万人の従業員を擁しています。
株式会社日立製作所 公共システム営業統括本部 カスタマ・リレーションズセンタ [担当: 猿田]