2026年2月20日
(本リリースの内容は、カナダ・トロントにおいて2月19日07:00
(日本時間2月19日21:00)に発表しました。)
中核拠点への戦略的投資により、鉄道信号・制御技術におけるグローバルな競争力を強化
株式会社日立製作所(以下、日立)の鉄道システム事業を担う日立レールは、カナダ・トロントに新たなカナダ本社を設立するため、約3,000万カナダドル(約34億円)*1を投資することを発表しました。オンタリオ州における日立レールの長期的な事業展開へのコミットメントを示すとともに、グローバルな鉄道信号技術分野におけるリーダーシップを一層強化していきます。
本投資は、日立レールがトロントを拠点として次世代鉄道信号技術を開発するために表明している1億カナダドル(約112億円)*1規模のコミットメントを基盤とするものであり、新本社から次世代の最先端鉄道信号技術である SelTrac™ G9を開発する取り組みです。
新本社には、世界各地の鉄道システムに向けて高度なエンジニアリングおよび技術的専門性を提供する、日立レールのグローバルCBTC(通信ベース列車制御)コンピテンス・センターが設置されます。
新本社は、LEEDシルバー*2およびBOMA認証*3を取得した建物内に、延床面積約125,000平方フィート(約11,600㎡)、5.5フロアで構成され、ジム、託児施設、EV充電ステーションなどの先進的な設備を備えています。従業員のウェルビーイングを重視した設計となっており、日立レールの従業員約1,100名および有給インターン約100名が勤務する予定です。2026年夏、トロントのスカーバロー地区のコンシリウム・プレイス内での正式開設を予定しています。
新本社の設立により、トロントにおける技術系雇用の集積拠点としての地位が強化されるとともに、世界の鉄道技術分野におけるリーダーとしての日立の地位の向上に貢献していきます。今回の投資は、日立レールがカナダ国内で唯一の鉄道信号システムプロバイダーであるという位置付けを明確にするものでもあります。
「今回の約3,000万カナダドルの投資は、オンタリオ州への当社の長期的なコミットメントを強化するとともに、カナダにおける鉄道信号技術分野でのリーダーシップをさらに強化するものです。最先端の新本社は、次世代の技術人財を惹きつける拠点となると同時に、世界中の都市交通システムにおいて、輸送力向上、信頼性強化、コスト削減を実現する次世代信号技術の中核となります。」
「日立レールの新本社をスカーバロー・ギルドウッドに迎えることができ、大変うれしく、誇りに思います。日立レールはこれまでも、本市全体において公共交通ソリューションの推進に強いリーダーシップを示してきましたが、今回の投資はその重要な取り組みをさらに発展させるものです。この新本社は地域経済を強化し、若者にとって意義ある雇用や機会を創出するとともに、オンタリオ州を次世代鉄道イノベーションの最前線に位置付けることになります。スカーバローは、長年にわたり実質的な公共交通の進展を待ち望んできましたが、今回の投資は、グローバル企業が地域に拠点を置き、雇用を創出し、地域とともに成長することを選択した際に生まれる可能性を明確に示しています。」
トロントで開発された SelTrac™ CBTC技術 は、ロンドン、パリ、ニューヨーク、ドバイ、ソウル、シンガポールをはじめ、バンクーバー、オタワ、モントリオール、トロントなどのカナダ主要都市を含む、世界各地の複雑な都市鉄道システムにおいて採用されています。
現在カナダで開発が進められている次世代CBTC技術は、AIや5Gを統合することで、よりスマートで効率的、かつ持続可能な都市鉄道システムの実現をめざしています。鉄道事業者にとっては、運用コストの削減、信頼性の強化、輸送力の向上、利用者の移動体験をより良いものにすることにつながります。例えば、ロンドン地下鉄4路線の信号改修プロジェクトでは、ピーク時の旅客輸送力が33%向上しました。
約50年にわたりトロントを拠点として展開してきた日立レールの信号事業は、SelTrac™ CBTCシステムを世界40都市・100以上の都市鉄道に輸出することで、カナダ経済に数十億ドル規模の貢献を果たしてきました。
また日立レールは、高等教育機関との連携を通じて、次世代の鉄道分野の専門人財育成にも注力しています。2025年には、オンタリオ工科大学と、カナダ初となる鉄道工学専門課程の開発および運営に向けた覚書(MoU)を締結しました。年間100名以上の有給インターンシップの提供や、「カナダにおける若者にとって最も働きがいのある企業」としての認定などを通じ、カナダにおける鉄道関連雇用の将来を支えています。
さらに日立レールは、北米最大の地下鉄プロジェクトであるオンタリオ・ラインのリードパートナーとして、トロントの都市交通の変革に貢献しています。
日立製作所について
日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2024年度(2025年3月期)売上収益は9兆7,833億円、2025年3月末時点で連結子会社は618社、全世界で約28万人の従業員を擁しています。