2026年5月20日
(本件は、オーストラリア・ブリスベンにおいて、5月20日に発表しました。)
20年間のサービス契約と先進的な電力変換技術により、オーストラリア・クイーンズランド州の大規模BESSに高い信頼性・可用性と市場対応力を実現
日立エナジー
Ulinda Park BESS(オーストラリア・クイーンズランド州)
日立エナジーは、オーストラリア・クイーンズランド州Ulinda Parkにおける蓄電池エネルギー貯蔵システム(BESS)の導入を完了し、電力変換装置の供給および「HMAX Energy*1」のサービス契約を通じて運用を支援しています。本プロジェクトは、Akaysha Energy(以下、アケイシャエナジー)*2が開発・運営する大規模蓄電池システム(定格出力155MW、定格容量298MWh)であり、電力系統の安定化や再生可能エネルギーの安定供給に貢献するとともに、周波数制御補助サービス(FCAS)を含むオーストラリアの国家電力市場(National Electricity Market、以下NEM)への参加を目的としています。
今後数十年にわたり、電力は経済成長、AI、デジタル化、そしてクリーンエネルギーへの移行を支える基盤としての重要性を一層高め、世界の電力システムには新たな要請が生じます。
特にオーストラリアにおいては、送配電網が大規模な再生可能エネルギーの統合に向けて進化する中、長期的な信頼性の確保がシステム成長の重要な制約要因となっています。
Ulinda Parkは、クイーンズランド州ウエスタン・ダウンズ地域に位置し、オーストラリアでも特に高い運用上の要請がある電力系統環境の一つで稼働しています。エネルギーシステムの高度化・分散化が進展する中、ライフサイクル全体にわたり、可用性、高速応答性および規制遵守を実現することが重要となっています。
日立エナジーは、これまで世界各地の高難度BESSプロジェクトで培ってきた実績を基に、Ulinda Parkにおいて、電力変換装置、制御技術、工場試験、据付・試運転、規制対応支援を含む包括的な技術ソリューションを提供し、NEMへの円滑な参入を実現しました。
アケイシャエナジーは、パフォーマンスおよび信頼性の維持に向け、日立エナジーと20年間の長期サービス契約(LTSA)を締結しました。本契約は、資産全体にわたるIoT(Internet of Things)接続を含む「HMAX Energy」の一環として提供され、Ulinda Parkをソフトウェアにより高度化されたパフォーマンス管理型システムへと進化させるとともに、クイーンズランド州の電力システムの安定性および信頼性の向上に貢献します。
日立エナジーは、こうしたサービス契約を通じて、長期的な計画と継続的な監視、予測分析、予防保全に、24時間365日のリモートおよび現地対応の専門知見を組み合わせることで、設備運用の中断リスクの低減を図り、お客さまの「計画(Plan)」「予測(Predict)」「予防(Prevent)」を支援しています。また、AIの物理資産への統合が進む中、AIはサービス提供の一部として位置付けられています。
本契約は、資産のライフサイクル全体にわたり、性能および可用性に関する責任を明確化します。
また、AIを活用した運用支援により、潜在的な問題が発生する前の予測能力を強化し、市場への安定的な参画および規制遵守を実現するとともに、クイーンズランド州最大級の蓄電池エネルギー貯蔵システムの安全かつ安定した運用を支えます。
日立エナジーのグリッドオートメーションビジネスユニットCEOのマッシモ・ダニエリは、「オーストラリアで再生可能エネルギーの導入が加速する中、電力変換ソリューションにおいては、信頼性、予測性、および拡張性が重要な差別化要因となっています。オーストラリアのエネルギープロファイルと資源構成は、デジタル技術に支えられた分散型電力系統が実現し得る姿を示すものです。日立エナジーは、Ulinda Parkの運用において重要な役割を担えることを誇りとしており、資産の安全な運用、市場および規制要件への対応、ならびに現在および将来にわたる高速応答の実現を支援していきます。」と述べています。
日立エナジーのサービスビジネスユニットCEOのウルフ・ミュラーは、「将来のエネルギーシステムは、資産の高度なインテリジェンスを基盤として構築されていきます。Ulinda Parkのような蓄電池プロジェクトは、高度な技術力、デジタル分野における先進的な知見、そして長期にわたるサービスパートナーシップを組み合わせることの重要性を示しています。こうした取り組みにより、お客さまの資産のライフサイクル全体にわたる支援が可能となります。」と述べています。
アケイシャエナジーの最高執行責任者(COO)であるFeri Hamori氏は、「Ulinda Parkは、NEMにおいて、高速周波数応答およびエネルギーシフトを提供し、電力系統の安定性を向上させるとともに、市場のシグナルに応じた柔軟な運用を可能にしています。標準化されたプラットフォームと強固なサービスソリューションを基盤として、今後の事業拡大に伴い、さらなるパフォーマンス向上を実現していきます。」と述べています。
多くの産業分野で電化が進み、電力消費の大きい新たな分野が台頭する中、送配電網の拡張および高度化のニーズは加速しています。多くの国では、送配電網インフラがすでに想定寿命を超過しており、現在の需要に対応できる設計にはなっていません。そのため、既存設備の可用性向上および寿命延伸の重要性がかつてなく高まっており、パートナーシップの重要性も一層増しています。
HMAX Energyは、AIで社会インフラを革新する次世代ソリューション群である「HMAX」ポートフォリオの一つであり、重要なエネルギーインフラを保護しながら運用効率の向上を実現します。
信頼関係を基盤としたお客さまとのパートナーシップを通じて提供されるHMAX Energyは、「計画(Plan)」「予測(Predict)」「予防(Prevent)」を最適化し、エネルギーの安全性とレジリエンスの強化に貢献します。その中核として、資産インテリジェンスを実現し、フィジカルAI時代の基盤を構築します。
商標注記
会社名、製品名は、各社の商標、または登録商標です。
日立エナジーについて
日立エナジーは、現在そして今後25年間のエネルギー需要に応えるべく、電力の時代を支え、次の未来を切り拓くグローバルリーダーです。日立グループのエネルギー事業部門として、先進的かつミッションクリティカルな技術で、30億人以上の人々の生活を支えています。当社は、100年以上にわたるイノベーションを通じて、エネルギー分野の喫緊の課題に取り組んでいます。それは、現在、そして次世代のために、豊富で安全、経済的かつ持続可能な電力を確保するため、世界のエネルギーシステムの進化を推進することです。世界140カ国以上での豊富な導入実績を有し、電力、産業、データセンター、交通の各産業分野のお客さまと長期的なパートナーシップを築いています。スイスに本社を置き、60カ国で56,000人以上の従業員を擁し、約2兆4,000億円の事業規模を有しています。
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日立製作所について
日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、社会インフラをデジタルで革新し続けるグローバルリーダーをめざし、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2025年度(2026年3月期)売上収益は10兆5,867億円、2026年3月末時点で連結子会社は606社、全世界で約29万人の従業員を擁しています。詳しくは、www.hitachi.com/ja-jp/をご覧ください。