2026年10月8日
~発電事業者の独自情報を活用したワークロードシフトの有効性を横浜・北九州のAIデータセンター間で検証~
電源開発株式会社
シスコシステムズ合同会社
東日本旅客鉄道株式会社
株式会社日立製作所
株式会社ビットメディア
電源開発株式会社(以下、Jパワー)、シスコシステムズ合同会社(以下、シスコ)、東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)、株式会社日立製作所(以下、日立)、株式会社ビットメディア(以下、ビットメディア)は、総務省の令和8年度「ワット・ビット連携*1関連実証」に着手しました。
Jパワー、シスコ、JR東日本、日立、ビットメディアは、総務省の令和8年度「ワット・ビット連携関連実証」の公募に対し、「発電事業者独自情報(再生可能エネルギー(以下、再エネ)発電量予測・電力取引価格)、電力需給状況、計算資源利用状況、災害等の情報を統合的に活用するワークロードシフト(以下、WLS*2)の実現可能性・有効性検証」を目的とした事業(以下、本実証事業)の提案を行い、採択されました。
本実証事業では、複数の電力供給エリアに分散配置したAIデータセンター(以下、AI-DC)を連携し、AI学習・推論等の計算タスクを最適な「場所」と「時間」に動的配置するWLSシステムを構築し、その実現可能性を検証します。
そのために低遅延・大容量・高信頼なオール光ネットワーク*3(以下、APN)等を活用し、電力・通信・計算資源を統合的に制御します。これにより、再エネ発電量予測、電力の取引価格・需給状況、計算資源利用状況等の情報に応じて、AI学習・推論等の計算処理を最適な場所と時間に配置するWLSを実現します。
具体的には、横浜及び北九州のAI-DCをクラウド型ネットワークサービス(NaaS)*4回線で接続し、計算処理を状況に応じて拠点間で動的に配置します。これにより、再エネの有効活用及び出力抑制*5の低減、電力需給の安定化、ならびにAI-DCのレジリエンス向上に対するWLSの効果を評価します。また、サービス品質を維持しながらWLSを適用するための運用方法や、システム及びネットワーク構成を検証します。
また、分散型AI-DC間を接続する通信ネットワークの高度化に向けて、新幹線沿線の既設光ファイバーを利用し、鉄道沿線APN環境における通信性能及び伝送品質を検証します。
本実証事業は2026年8月から開始しており、2027年2月1日までの実施を予定しています。
総務省ホームページ
【実証イメージ図】
検証内容
①では、再エネ出力抑制や電力コストの抑制等の効果、およびWLSによるAI処理のオーバーヘッド(処理時間増等)
②では、鉄道沿線の振動・気象影響下での通信品質(伝送損失・エラー、通信遅延・ゆらぎ等)
AI活用の拡大に伴い、社会インフラ事業者では、機密性の高い膨大なデータを安全に扱うため、信頼性の高いセキュアなAI-DCへのニーズが高まっています。このようなニーズに対応するため、重要社会インフラ事業を担うJパワーと日立は、Jパワーが推進するAI-DCの建設・運用において連携しています*6。
一方、AI-DCにおける計算需要の拡大に伴い、電力需要の増加や、特定の地域・時間帯における再エネの出力抑制の増加等、新たな課題が顕在化しています。こうした課題に対し、複数地域へのAI-DCの分散配置や、APNを活用した仮想的なAI-DCの統合、ならびに電力需給に応じた柔軟なWLSにより、電力システムの安定化と効率化を図る分散型AI-DCの運用モデルの確立が求められています。
これらの実現に向け、Jパワー、日立、シスコ、ビットメディア、JR東日本、JR西日本光ネットワーク株式会社、名古屋鉄道株式会社が連携し、「広域APN・ワークロードシフト イノベーション推進協議会」を設立しています*7。
本実証事業では、本協議会の取り組みの一環として、Jパワー、シスコ、JR東日本、日立、ビットメディアが中心となり、分散型AI-DCの運用モデル確立に向けた初期段階の技術実証を実施します。
本実証の結果を踏まえ、今後も実環境における段階的な検証を通じて、分散配置されたAI-DCを活用したAI開発・運用基盤の最適なシステム及びネットワーク構成の検討を継続します。これにより、より効果的かつ経済的な分散型AI-DCの運用モデルの確立及び社会実装をめざしていきます。
Jパワーについて
Jパワーは1952年創業の電力会社です。Jパワーグループは、人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献することをミッションとし、これまで水力、火力、風力、地熱、太陽光等による発電及び送変電事業に国内外で取り組んできました。
このミッションの達成のために、”J-POWER BLUE MISSION 2050"を発表し、2050年に向けて発電事業のカーボンニュートラルの実現に挑んでいます。CO2フリー電源の開発加速化や既存火力発電所のアップサイクル、CO2フリー水素の発電・製造・供給に向けた取組み等を推進し、2030年2,250万t削減*、2050年実質ゼロとする目標を掲げています。
シスコについて
シスコは、AI 時代において組織を新しい方法でつなぎ、保護する世界屈指のテクノロジー企業です。シスコは 40 年以上にわたり、世界をセキュアにつないできました。すべての人にとってよりつながりのあるインクルーシブな未来を実現することをパーパスに掲げ、業界を牽引する AI ソリューションやサービスを通じて、お客様、パートナー、コミュニティがイノベーションを実現し、生産性を向上させ、デジタルレジリエンスを強化できるよう支援しています。
JR東日本について
JR東日本はモビリティと生活ソリューションの二軸で事業を運営し、多様な商品・サービスをお客さまにご利用いただいています。
JR東日本は沿線に鉄道事業で利用する約7,200キロの光ファイバーを保有しており、情報通信技術の進展に伴う世の中のデータ通信量の増大等を踏まえ、通信事業者をはじめとしたさまざまなお客さまに高品質で安定性の高い光ファイバーをご活用いただくことで地域社会の発展に貢献します。
日立製作所について
日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、社会インフラをデジタルで革新し続けるグローバルリーダーをめざし、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2025年度(2026年3月期)売上収益は10兆5,867億円、2026年3月末時点で連結子会社は606社、全世界で約29万人の従業員を擁しています。詳しくは、www.hitachi.com/ja-jp/をご覧ください。
ビットメディアについて
インフォシティグループの1社。クラウド編集機能を駆使した映像配信基盤、サーキュラーエコノミーを実現するエコポイントプラットフォーム、さらに電力×IoTのクラウドサービスを推進、5G/6Gといった次世代通信技術を駆使し、エンターテイメントから地域社会課題解決まで、創造的なサービスの継続提供を推進。2000年代前半よりP2P技術を活用したライブ配信サービス等、分散型プラットフォームの研究開発に取り組んできたクラウドサービスプロバイダーです。ワット・ビット連携を前提としたワークロードシフト機能を提供するSmartPowerプラットフォームの開発運用、さらに株式会社MESH-Xを設立し、事業化に向けた取り組みを展開しています。
| お問い合わせ先 | |
| 電源開発㈱デジタルイノベーション部 | お問い合わせ : デジタルイノベーション部 (https://www.jpower.co.jp/contact/dx) |
㈱日立製作所 営業統括本部 エナジー営業統括本部 電力エナジー営業本部 社会システム事業部 エネルギーシステム第一本部 | お問い合わせ : 社会インフラITシステム : 日立 (hitachi.co.jp) ※エネルギー分野に関するお問い合わせを選択ください |
| シスコシステムズ(同) プレスルーム | 03-6434-6809 (直通) |
| ㈱ビットメディア | 03-5469-0141 (代表) |
東日本旅客鉄道㈱ コーポレートコミュニケーション部 | 03-5334-1300 (直通) |