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より良い製品とサービスをお客さまに届けるために。信頼と誇りを守る品質保証部の使命

2026.03.17

木村 薫子

キーワード:

デジタルシステム&サービス, 品質保証, 新卒入社

入社6年目の木村は、株式会社日立製作所(以下、日立)の品質保証部に所属。豊富な海外経験と語学力を生かし、品質保証の現場でソフトウェア製品の品質を担保しています。IT分野未経験から飛び込み、育児と仕事を両立しながら、業務に向き合う木村。失敗を恐れず挑戦し続ける道のりに迫ります。

留学先で見つけた新たな夢。未経験からITの世界へ踏み出す


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昔から環境に高い関心を持ち、大学時代は環境工学系の学部へと進んだ木村。一方で、海外への憧れを抱いていたこともあり、在学中には2度の留学も経験しました。

「自然豊かな場所に祖母の家があったことから、そういった環境を守れるような仕事がしたいと漠然と考えていました。大学では主に土木工学を学び、3年生の時に文部科学省の『トビタテ!留学JAPAN』の奨学生として環境先進国であるフィンランドに交換留学をしました。その後はドイツのサマースクールに参加し、有機農業に取り組んでいる企業のインターンシップも経験しました」

留学先での出会いをきっかけに、木村はITにも興味を持つようになります。

「フィンランドに滞在中、現地の小学校に足を運ぶ機会がありました。そこで障がいを持つ一人のお子さんと出会ったんです。その子は日本が大好きで、私のことを喜んで迎え入れ、書き溜めていた大事なイラストを山のようにプレゼントしてくれました。その優しさに心から感動すると共に、障がいを持った子どもたちが輝ける社会にするには、どうすればいいのかと考えるようになりました。

 

そして、たどり着いた答えは、スキルをシェアできるプラットフォームを作ること。そのためにはITが必要であり、将来的には環境にも貢献できるのではないかと感じたため、ITの道に進もうと決めました」

IT企業を中心に就職活動を行う中、日立に入社した決め手は「事業領域の広さ」でした。

「大学院を9月に卒業し、入社までに半年ほど時間があったため、その期間にニューヨークに3カ月ほど滞在していました。多くの起業家の方とお話する機会があり、世の中の最先端を作っていく素晴らしさを実感しました。

 

そこから先進的な技術を活用している日立で働きたいと強く思うようになったんです。幅広く事業を展開している日立なら、自分が熱中できる分野を見つけることができると感じたことも、決め手になりました」

2020年に新卒入社した木村は、配属面談で日立独自の品質保証という仕事について知ります。

「品質保証は、お客さまに日立の品質をお届けするという重要な役割を担い、設計部門から独立しています。また、海外駐在員になれる機会が多いことも特徴で、ここなら自分の海外経験を生かせるのではないかと思いました。

 

IT初心者だった私にとって、上流から下流まで一気通貫で見られることも魅力的で、今後のキャリアにも生かせると考え志望しました」

価値観の違いを乗り越え、ワンチームとなる喜びを実感。産休育休後は生成AIの領域に


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配属後、最初の案件ではストレージ管理ソフトウェアの品質保証を担当しました。

「第三者の視点で、開発したソフトウェアのテストを実施したり、進捗状況や仕様を確認しながら品質を担保するためのアドバイスをしたりしていました。

 

2つめの案件では、クラウドサービスのストレージ管理ソフトウェアを担当。ここでは日本の設計開発部門とチームを組み、アジャイル開発の手法であるスクラムで開発を進めました。アジャイル開発とは、短い期間で開発とテストを繰り返しながら柔軟に改善を重ねていく開発手法です。その中でもスクラムでは、チームメンバーが役割に関係なくフラットな立場で意見を出し合うため、QAの立場でありながら設計やビジネス面など幅広い視点から学ぶことができました。

 

また、欧州メンバーとの協業プロジェクトだったため、コミュニケーションはすべて英語で、語学スキルを生かすこともできました」

入社当初は目の前のことに必死に取り組んでいたと話す木村。2つめの案件では多くの気づきや学びを得ることができ、仕事の醍醐味を実感するようになります。

「チームとして一緒に仕事をしたことで、設計開発側の視点を学べたのは良い経験です。また、海外と直接やり取りをする中で、品質に対する考え方の違いに気づくことができました。品質の基準を擦り合わせる際は、チーム全体で答えを導き出し、海外とのパイプ役を私が担いました。若手でも一人ではないことが心強かったですし、価値観の違いを乗り越えることに、やりがいを感じたのを覚えています」

4年目に産休育休を取得した木村。復帰後は生成AIという新しいジャンルに挑戦します。

「周囲からは『仕事よりも体調を大事にしてね』と言ってもらえ、子育てにも理解ある職場だったため、復帰後の不安はほとんどなかったです。

 

産休育休後は、生成AIを組み込んだソフトウェア開発に携わりました。具体的には、生成AIを取り込んだソフトウェア開発効率化製品の品質保証で、私が担当したのは議事録自動生成機能とユニットテスト自動生成機能の2つのプロジェクトです。

 

このプロジェクトでは、初めて私ひとりで品質保証担当として参加しました。他の領域の担当者とも対等に話し合いをするようになり、より責任感を強く持てるようになりました。チームメンバーは知識が豊富な方たちばかりで、学びの多い環境で自分自身の成長も実感できています」

最後の砦として誠実に。品質保証に求められる姿勢


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新たな挑戦を続ける中で、壁に直面することもあると言う木村。困難を乗り越えていくために大切にしているのは「対話」だと言います。

「現在担当しているプロジェクトでは、生成AIが毎回違う答えを出すため、『どういう答えが返ってきたら良しとするか』という合格ラインを考える必要があり、ここが最も苦労している点です。そんな時に意識しているのは、お客さま目線で『優先的に求めているものは何か』を考えること。お客さまや設計開発部門と対話を重ね、満足してもらえる答えを導き出すようにしています。

 

また、日本と海外の品質保証に対する価値観を擦り合わせる上で、難しさを感じることもあります。過剰なほどにこだわればコストがかかり、水準を落としすぎてもお客さまの期待に答えられないため、バランスが重要です。ここでも、海外のメンバーとひたすら対話を重ねていくことで相互理解を深めています」

品質をコアバリューに位置づけている日立だからこそ、木村は品質保証という仕事に誇りとやりがいを感じています。

「私は最後の砦の番人という立場で仕事ができることに誇りを感じています。日立は品質に強いこだわりを持っていますが、お客さまのニーズに応えるためには柔軟性も必要です。守るべきことはしっかり守りながら、お客さまが求める水準に近づけることが品質保証の役目だと考えています。

 

その分の責任もありますが、設計開発メンバーから『不具合を見つけてくれてありがとう』という言葉をもらえたときは、大きなやりがいを感じます」

品質保証の業務に必要なのは、自分で考えて主体的に行動できる力だと続けます。

「設計開発部門とのやり取りだけでなく、サポート段階ではお客さまと関わる機会も多いため、積極的に行動できる人が品質保証には向いていると思います。そして、何より大事なのは常に誠実であること。

 

私たちは最後の砦であり番人です。お客さまに納得してもらえるのだろうかと、真摯に取り組まないと会社のブランドに傷がついてしまいます。スキルは後からでも身につけられますから、未経験でも心配はいりません。それよりも誠実に向き合うことが大事だと思います」

仕事と育児を両立しながら、これからも挑戦できる環境を生かしていく


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入社6年目を迎える今、あらためて感じる日立で働く魅力を語ります。

「失敗を恐れずにトライできる環境があることが一番の魅力です。上司も後押ししてくれますし、若手にチャンスを与える文化が根付いています。品質保証というと、失敗が許されないイメージがあるかもしれません。

 

もちろん製品の検査は慎重に進めなければなりませんが、その中でも裁量権は大きく、若手でも責任ある仕事を任せてもらえるポジションです」

 

また、日本と海外の品質保証に対する価値観を擦り合わせる上で、難しさを感じることもあります。過剰なほどにこだわればコストがかかり、水準を落としすぎてもお客さまの期待に答えられないため、バランスが重要です。ここでも、海外のメンバーとひたすら対話を重ねていくことで相互理解を深めています」

木村自身も、品質保証部門のワーキンググループでリーダーを務めた経験があります。

「入社して間もない頃、アメリカ人の本部長との交流会で自己紹介をする機会がありました。その時に英語力を評価していただき、『私がやっているワーキンググループに入らないか』と声をかけられたんです。

 

ワーキンググループは、国内にいるメンバーの英語力向上と、海外のメンバーの品質保証のマインド醸成を目的に活動していました。リーダーを任された私は、インドに出張する機会をいただき、『日立の品質とは何か』『高い品質を担保する意義とは』といったテーマでワークショップを開催しました。このような形で、年次を問わず、若手にもさまざまな機会を与えてくれる会社なんです」

また、働きやすさの観点で、育児とキャリアの両立がしやすいことをあげます。

「現在は週1回会社に出社し、残りは在宅勤務をしています。フルタイムで働くことができるのも、こうした制度が整っているからこそ。定期的に上司との1on1が行われるため困ったことがあれば相談できますし、子どもが急に熱を出した場合でも職場の理解があるため休みを取りやすいです」

これからもグローバルに活躍していきたいと話す木村。海外駐在も今後のキャリアの視野に入れています。

「私たちの部署では、実際に海外駐在を経験している方が多く、歴代の上司もアメリカに駐在していました。ワーキンググループでお世話になった方々も、スイスやアメリカなど各地に赴任しています。私自身もゆくゆくはトライしてみたいと考えています」

最後に、木村は自身のめざす姿を語ります。

「生成AI技術は今後ますます発展し、さまざまな製品に組み込まれていくでしょう。そのためにもこの分野の知識や技術をしっかりと身につけ、最先端技術をキャッチアップし続けられる人になりたいと考えています。

 

私生活では現在第二子を妊娠中で、出産後はこれからもっと忙しくなると思います。それでも、家庭と仕事のバランスを上手にとりながら、どちらも充実させていきたいです」

※ 記載内容は2025年12月時点のものです


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