設計開発
CAREER
2021年 日立への入社と同時に、現 日立GEベルノバニュークリアエナジー株式会社へ出向し原子力計画部へ配属。
2021~2023年 国内原子力プラントの廃棄物処理系のシステム設計を担当。
2023年~ 上記に加え、福島第一原子力発電所の水処理設備の新規設計業務に従事。
入社の決め手
「理科と算数が好き」という気持ちからメーカーのみを志望しており、ものづくりの上流から下流まで一貫して携われること、研究内容に近いエネルギー関連であること、なかでも原子力は化学や物理、機械などの複合的な技術分野なので、化学を専攻してきた私も活躍できると思い、志望しました。日立は事業の幅が広く、いろいろな仕事にチャレンジできることも魅力でした。
私の所属するプラント計画グループは主に系統設計・システム設計を担当しており、原子炉の安全を司る設備や、発電プラントを動かすのに必要な付帯設備を設計しています。原子力プラントは、膨大な量の機器や配管の集合体です。どんな機器をどんな順番でつなぎ、どんな条件で動かすのか、上流のコンセプト設計を担い、モノづくりの概念設計、基本設計、詳細設計のフェーズにも携わります。私は国内原子力プラントの廃棄物処理設備のシステム設計を担当しています。廃棄物というと使用済み核燃料などを想像すると思いますが、発電所内のあらゆるものが放射性廃棄物に該当します。例えば、原子炉を冷やすための循環する水を浄化した際に取り除かれた不純物そのものや、浄化に使った装置のカートリッジなども該当します。それらを適切に分別し、廃棄物量を低減する設備を設計しています。それに加えて、福島第一原子力発電所の水処理設備の系統設計を担当しています。福島の原子炉内の構造物が溶け出して固まった燃料デブリを冷やし続けるには大量の水が必要なのですが、冷やした水は汚染水になってしまうので発生量を抑制する必要があります。そこで、汚染水を冷却用に再利用する水処理設備を新規設計しています。
お客さまが現行設備を使っていく中で、不便を感じたり、お困りごとが生じるシーンはたくさんあり、既存の方法では解決できないときは、他の解決策を探さねばなりません。なかでも福島の廃炉は非常に難しい問題ですが、そこに技術者として挑戦できることが大きなモチベーションになっています。原理的に何が起きているのかを考え、よりよい答えを出す、そこにサイエンスの醍醐味があります。とくに他の人が気づかなかったところに鉱脈を見つけられたときはやりがいを感じます。私は直接関わっていませんが、燃料デブリの取り出しという人類未踏の難問もあります。試行錯誤しながら我々の知見を結集させて、課題解決に当たっています。
原子力プラントは巨大です。それぞれの設備に専門性があり、10年、20年経験を積んだとしてもプラント全体に精通したプロにはなれません。だから、チームで支え合いながら、個々人が鍛錬を続けていくほかありません。今のところ私は、現実をどうしたら理想に近づけられるか、目の前の問いに一つ一つ科学技術で答えを出していくことに、エンジニアである意義と面白みを感じています。この先も「科学技術って面白い」という思いを原動力に、答えを出せるエンジニアでありたいと思います。
※記事内容は取材当時のものです