2026.03.01
倉 悠太
キーワード:
2025年に株式会社日立製作所(以下、日立)にキャリア採用で入社した倉 悠太。防衛関連の設計業務を担っていた経験を生かして、原子力発電所における核物質防護設備の設計業務に携わっています。入社から半年ほどで「まだまだ学ぶことがたくさんあります」と謙虚に語る倉が、日立で働く魅力や今後の展望を語ります。
現在、倉は原子力発電所における核物質防護設備に関する設計業務に関わっています。
「原子力発電所をはじめとする核燃料物質を扱う施設では、テロ行為や盗難から核物質および施設を守り、放射性物質の漏洩や不法な移動を防止する必要があります。
核物質の防護は、国際原子力機関(IAEA)の勧告や原子炉等規制法等に基づき、防護措置が義務付けられています。配属後は、原子力発電所のリニューアルや設備維持に携わっており、日頃は茨城県日立市内の工場で働いていますが、時に原子力発電所に足を運んで作業することもあります」
この仕事が社会に提供する価値について、倉は電力需要の高まりという背景を踏まえて語ります。
「現在はAIなどの台頭によるデータセンター需要など、電力需要が高まっています。そんな中で安定電源である原子力発電所に携われることは、社会的に大きな貢献になると感じています。
現在チームメンバーは6人で、その半数以上が50代以上のベテラン。原子力事業一筋でやってきた人もいれば、防衛事業や鉄鋼業に携わってきた人などさまざまなバックグラウンドの先輩方がいます。20代の私は最年少ということもあり、非常に可愛がってもらっています。
核物質防護設備の設計はソフト、ハードの両面からアプローチしていくことになりますが、現在私はハード面を担当しています。ゆくゆくはソフト面の経験も積んで、設計全体に関わっていきたいです」
倉が仕事をする上で大切にしていることは、失敗を認める姿勢と誠実さです。
「まず一番に、自身の失敗を素直に認めることを大切にしています。何が間違っていて、何が正しいのかをしっかり整理し、自分が間違えた部分はしっかり受け止め、早めに報告しています。今はまだ失敗した時に先輩方にフォローしてもらうことが多いのですが、今後は自分で対処したり、周囲のミスをフォローしたりできる存在になっていきたいです。
また、原子力発電所は社会からの信頼がとくに重要視される分野なので、働く上で誠実さは大切にしています。お手本にしているのは、ケースワーカーとして働いていた母の姿。困っている人一人ひとりの事情に合わせて丁寧に対応している母のように、それぞれの事情に寄り添う誠実な対応を心がけるようになりました」
もともと新卒入社した会社で防衛関連の仕事をしていた倉。現在の仕事に興味を持ったきっかけについてこう語ります。
「社会全体に貢献できるような大きな仕事に興味があり、前職に入社しました。その仕事も非常にやりがいがあったのですが、『そろそろ次の挑戦をしてみたい』と考えていた時、同じように社会に欠かせない電力や鉄道などのインフラに興味を持ったんです。
そこで昨今再稼働の動きが出ている原子力発電に携わってみたいと思い、日立に入社を決めました」
入社後の第一印象について、倉は率直な意見を述べます。
「前職でも大企業に常駐していたので、大きな企業のカルチャーはある程度理解しているつもりでした。しかし、前職で感じていた大企業のイメージと日立の実態はまったく異なるものでした。
日立には守りに入らず、新しいことをどんどんやる風潮があるんです。上長から部下に対しても『新しいことにどんどん挑戦してほしい』という後押しがありますし、若手社員からも『もっとこうしたほうがいいんじゃないか』と次々新しい提案が生まれる環境です。とくに若手社員が積極的に意見を言えて、それが受け入れられる雰囲気はとてもすてきだと感じました」
日立は長年原子力発電所に関わってきました。そのため、入社後のキャッチアップではこんなこともありました。
「新しい業界へ飛び込んだので、社内にある資料の読み込みから頑張っているのですが、1990年代に書かれた資料もあるので、日立の原子力事業の歴史の長さを実感します。資料を読み込みや図面を見ることは前職でもやってきたことなので、初めは書き方の違いなどに戸惑うこともありましたが、比較的すぐに馴染むことができました。
チームメンバーも入社当初から非常によくしてくれていて、私が仕事を覚えられるようにたくさんのチャンスを与えてくれます。最年少ということもあり、先輩方が『なんでもやってみなよ』と背中を押してくれることも多く、期待してくれているんだなと意欲が湧きます」
入社から半年ほど。日々原子力発電所の核物質防護設備の設計に携わる中で、日立ならではの強みを実感することもあると言います。
「日立にはグループ会社が900社以上もあるので、できることの幅広さに感動する瞬間がありました。それは先日、協力会社と協業してお客さまに提案活動をした時のこと。『日立からどんな提案ができるだろうか?』と相談したところ、その質問が多くのグループ会社に伝播していき、さまざまなアイデアが集まってきたんです。
その時、『日立でできること』の可能性の広さを感じましたし、多くのグループ会社の皆さんが積極的にアイデアを出してくれる協力体制の強さにも感動しました。まさに多様な事業を持つ日立グループが一体となっている『One HITACHI』の横断的連携を体感しました」
また、倉自身も入社からこれまでの短い期間の中で自身の成長を実感しています。
「電気関連の図面を理解して、自分の言葉で説明できるようになってきました。ついこの前お客さま先にお邪魔した時は、図面に関する先方からの質問に先輩に頼らず自分で答えることができたんです。ようやくお客さまと自信を持って会話できるようになったことがうれしかったです」
そんな倉がこの仕事に感じるやりがいを語ります。
「今は物事がどんどん前に進んでいくこと自体にやりがいを感じています。これからやるべきこともたくさんあって、多様な経験を積めることにワクワクしている状態ですね。
また私のいるチームは工場に隣接した設計室で働いているので、見ようと思えばすぐ自分が手がけている製品を見に行くことができます。とくに私はもともとモノづくりが好きなので、実際に作られている様子を見るとすごく励みになります。
原子力発電所のプロジェクトはどんなに小さなものでも1年以上の期間がかかります。入社から半年ということでまだ製品の完成に立ち会えたことはありませんが、早く完成の瞬間に立ち会いたいという思いがありますね」
早く完成の瞬間に立ち会いたいと語る倉には、今ちょうどチャンスが舞い込んできています。
「ちょうど新規立ち上げの契約に向けての作業が進んでいるところで、この契約が締結されてプロジェクトが立ち上がれば、それが自分にとってプロジェクトのスタートから関われる初めての案件となる予定です。
もちろんまだ担当者クラスなので、プロジェクトのすべてを担うわけではありませんが、それでも1つの案件を自分の手で動かして最初から最後までやり切れたら大きな自信につながると思うので、ぜひやってみたいと思っています」
今後はさまざまな経験を積んで、マネジメントにも挑戦してみたいと語ります。
「担当者として案件に参加しているだけでも、各原子力発電所やお客さまの個別の事情に合わせて案件を進めていく大切さや難しさを感じます。今後もさまざまな案件に携わり、それぞれの内情にも詳しくなっていきながら、どんな案件にも対応できるスペシャリストとしてプロジェクトを統括できる立場に育っていきたいですね」
最後に日立の魅力について倉に尋ねると、「品質保証の強さ」を第一に掲げます。
「日立は安全と品質をもっとも優先しており、実際に働いてみると品質を大切にしていることがありありと感じとれます。とくに品質保証部門が優秀で、私たちが設計したものについても綿密に評価してくれるので、安心して仕事に取り組めます。
そういった土壌があるからかもしれませんが、日立には安心して挑戦できる風土があります。私自身、まだ入社したてなので失敗したり、誤った道に進みかけたりしたこともあります。
でも、チームの先輩方や前述の品質保証部門のメンバーなどが『こうしたほうがいいんじゃない?』とアドバイスしてくれたり、失敗をフォローしてくれたりするので、立ち止まらず前を向いてここまでやってこれました。
挑戦に寛容で、失敗を糧にして前に進んでいける風土があることは日立の大きな魅力だと思います。これから入社される方にも、失敗を恐れすぎず、さまざまなことに挑戦していってほしいですね」
品質を何よりも大切にする日立製作所だからこそ、社員は安心して挑戦できる。倉の言葉からは、挑戦を後押しする風土と品質への想いが両立する日立の魅力が伝わってきました。
※ 記載内容は2026年1月時点のものです